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ジャッキー・チェンは凄いけど「成家班」のスタントも凄すぎる!

洋画
©︎Warped Perspective

ジャッキー・チェンという存在を知らない人はいないと思いますが、「成家班(Jackie Chan Stunt Team)」を知っている人は意外にも少ないのではないでしょうか?

ファンの人はもちろん知っていると思いますが、ジャッキー・チェンの映画を数本見たことがある程度ですと、おそらく「成家班」のことは何も知らないと思います。

今回は、主に陰でジャッキーを支える「成家班」について紹介し、彼らが演じたジャッキー本人に引けを取らないアクションスタントを3種類ほど紹介したいと思います。

本当に凄い人たちの集まりですよ^ ^

ジャッキー・チェン率いる「成家班」とは?

成家班:Jackie Chan Stunt Team

「成家班」は英語にするとわかりやすいですが、要するに、ジャッキー・チェン率いるスタントマンチームのことになります。

テンポの良い武術を次々と繰り広げるのがジャッキー映画の特徴ですが、それをするには息の合った者同士でないとなかなかやるのが難しく、そのため、普段から共にトレーニングをし、撮影で息の合った演技を披露するため、ジャッキーは自分のチームを発足させたのです。

彼らはスタントマンですので、ジャッキー映画で危険なアクションシーンのほぼ全てを彼らが担当しています。また、ただのスタントマンとは少し異なり、彼らはスタントマン俳優として、物語では普通に名前が付いていて役を演じている人もいます。(スタントだけの人ももちろんいます)

有名なのが、上の写真の火星(マース)なんかですね。80年代のジャッキー映画には例外なく出演している人です。彼も成家班の一員であると同時に普通に役を演じてますね♪

このほかにも何人かスタントマン俳優として演じています。

言われたら理由を聞かずにスタントする「成家班」

成家班は「○○のスタントをしろ!」と言われたら「なぜ」という理由を尋ねることなく、ただ単純に言われた通りにスタントをこなすそうです。

それ故、命を落としかねない危険なシーンであっても、必ずやらなければなりません。

さすがに普段からトレーニングを積んでいて、超人的な勇気と肉体を持っている彼らでも、人間であることは間違いないので、それは危険なスタントの前には躊躇してしまうそうです。

これはジャッキー・チェン本人も同じで、危険なアクションの前にはわざと撮影を遅らせたり、躊躇していたことを過去の自伝でも告白しています。

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何が凄い?安全対策がない時代!

今の時代ではあり得ないのですが、当時はまだスタントが確立する前ということもあり、「安全対策」という概念がほとんどありませんでした。

おまけに安全対策の用品を買えるだけの資金もありませんでしたので、安全対策はあくまで簡易的なもので最小限にまで抑えていたのです。

なので、この時代のスタントは毎回毎回が命がけで、実際に怪我をするのは当たり前ですし、朝5時6時には病院送りになっていた人もいたそうです。

何が凄いかは、ほぼ安全対策なしで命がけ。怪我するのが明白でもスタントをこなしていたことです。つまり、いまの安全対策が確保された上でスタントするのとでは、比較にならないわけです。

いまは怪我をすれば問題にもなるでしょうから、なるべく怪我をしないように安全対策はちゃんとしていますし、いまでは資金力もありますので最新の安全用具を使っているそうです。

でも当時は違いました…。

有名な時計台から落下!実はマースも1回落ちてる!

©︎kungfun.com

ジャッキー映画の代表作とも言えるのが「プロジェクトA」です。

この作品では個人的に度肝を抜くシーンが1つありまして、それがあの超有名な、ジャッキー本人が時計台の時計の針にぶら下がり、そのあと落下するシーンです。

このシーンはジャッキーが敵に追い詰められ、時計の針に掴まるものの耐えられなくなり、最終的に 18mほどの高さから下2枚のシェードを突き破って地面に落下するというもの。

落下の衝撃を和らげてくれるのが主に2枚のシェード。そして、地面には1メートルほど穴を掘り、そこに段ボールを重ねて、最後に畳を敷いて砂をかぶせたそう。安全対策はこれだけ。

このシーンは実はジャッキーが怖くて何度も躊躇し、色々理由をつけて何日も掛けて撮影したとか。あまりに飛ばないので、サモハン・キンポーが怒り出し「俺が撮るから早く飛べ!」と言い、ようやく飛んだという話があります。

力尽きてようやく飛んだジャッキーでしたが、飛び終わり映像を確認したジャッキーは「このシーンは別のアングルからも見せたいからもう1回飛ぶ」とまさかの発言をし、サモハン・キンポーやユンピョウでさえ「こいつはクレイジーだ」と思ったそうです 笑

一度目で首を痛め、再度飛んで頸椎を損傷。もう1ショット欲しかったジャッキーですが、彼は飛べず、代わりに信頼のおける成家班のメンバーのひとり火星(マース)が飛んだのです。

彼は近年になって日本で放送された番組でこのことを初めて告白しました。巷ではジャッキーが3回飛んだと言われていますが、実はそのうち1回が火星(マース)だったのです。

そして、この時の彼の話もあります。

本人が語る撮影話…

火星(マース)が実際に時計の針に掴まりぶらさがると、あまりに怖くて手を離せなかったそう。そこで「兄貴〜無理だよ〜」と言うと、下からジャッキーが「本当にできるのか?」と聞いてきたそうで、彼は「やる」と答え、覚悟を決めて手を離したそうです。

結果的に怪我はせずに済みましたが、スタントを終えた瞬間、目から涙が流れてきたそうです^^;

また、彼は飛ぶ前日は全然寝れなくて、クーラーをつけていても手の汗が止まらなかったとか。

ジャッキーはこのシーン、あまりに危険なので成家班のメンバーにはやらせたくなかったそうですが、自分がもう飛べないということで、仕方なく信頼のおける火星(マース)に飛ばせたのです。

ちなみに、ジャッキーと火星(マース)は同い年で、10代の頃から2人は共にスタントマンとして活動していた仲です。

二階建てバスから地面に落下

個人的に「これは凄いな〜」と思った成家班がやったスタントは、1985年に公開された映画「ポリス・ストーリー/香港国際警察」で、二階建てバスの二階から地面に落下するシーンです。

この作品、普通に1回だけ見てはそのまま見過ごしてしまうのですが、実はものすごく危険なスタントが盛り沢山で、その一つがこのシーン。

バスが急停車し、二階にいた人物が急ブレーキを掛けた勢いでガラスを突き破って地面に落下するのですが、当初は前に停まっている車に落下するはずが、地面に落下になってます。

ご覧の通り高さはそれなりにあり、頭から落ちていくわけですが、受け身を取ろうと思ってもなかなか難しいと思われます。また、地面はアスファルトで、衝撃を和らげる対策は一切なし!

このシーン、実際に落下したあともジャッキーは演技を続けていますが、実は落下した瞬間に “嫌な音” が聞こえたらしく、ただ、無駄にしないためにもそのまま何事もなかったかのように演技を続けたそうです。で、カットが掛かるとすぐに駆けつけ「大丈夫か」となったそう。

実際の映画のシーンで、落下した瞬間にほんの少しジャッキーがチラッとうしろを確認していますので、本当にゴツンというような嫌な音が聞こえたのでしょう^^;

これが安全対策なしで命がけでやるスタントの代表です。

ちなみに、このシーンは誰がスタントしたのか不明ですが、よくやったなーと感心します。

屋上から底の浅いプールにジャンプ!

これも「ポリス・ストーリー/香港国際警察」のワンシーン。

映画では、屋上に追い詰められたジャッキーがセリーナ(演 ブリジット・リン)を下のプールに無理やりジャンプさせるのですが、これはもちろん彼女が実際に飛んでいるのではなく、成家班のメンバーが飛んでいます。

このシーンが凄いのは、屋上からジャンプするので高さが問題かと思いきや、実はそれよりもプールの底が浅いことにあります。このプールは飛び込み用のプールではなく、ただそこにあった普通のプールです。つまり、底が浅いんですよ^^;

以前、どこかのブログでこのことが言及されていて、実際に飛べと言われた人は撮影前はずっと食事が喉を通らなかったと書いてありました 笑

そりゃそうですよね…

まだ底の深いプールならともかく(それでも高さで怖いですが)、底の浅いプールに屋上からジャンプするというのは、さすがに普段危険なスタントをしている人でも怖いのは当たり前です。

これもどのメンバーが飛んだのかは不明ですが、飛んだ人にはぜひ拍手を送りたいと思います!

ちなみに、飛んだ後「もう一回飛べ」と言われたそうですよ。

いやいや ^_^

40周年で昔の成家班メンバーが集合!


(↑40周年番組で集まった昔のメンバー)

実は数年前に成家班は40周年を迎え、その際に番組で昔の成家班メンバーが集まり、ジャッキー・チェンに内緒でサプライズ登場しました!

ジャッキーは一部のメンバーとは長年会ってなかったらしく、久々の再会となり、感極まって感動してしまっている姿が見れます。

先程紹介した火星(マース)もいますし、初代メンバーも登場しています!ジャッキー映画を見たことがある人なら「あ!この人!」と思う人がひょっとしたらいるかもしれません。

最後にはみんなで「警察故事」なんかも歌ったりして盛り上がってます!

昔を懐かしみたい人はぜひ見てみてください♪

まとめ:80年代の成家班は凄い!

成家班に関してはまだまだ書きたいことがありますが、今回はこの辺まで。

毎回の撮影が命がけで、病院に運ばれてもなお危険なスタントをしていた彼らは本当に凄いと思います。映画を1回だけ見ては何とも思いませんが、何度も何度も繰り返し見ていると、彼らがいかに凄いことをしているのかを見ることができます。

ですので、ジャッキー映画は必ず複数回見ることをおすすめしますし、最後のNGシーンも必ず見るようにしましょう!

ちなみに、80年代のジャッキー映画の多くはHulu(フールー)などの動画配信サイトでも見れますので、興味のある人はぜひチェックです!

紹介しているのは2022年1月時点の情報になります。すでに配信が終了している場合もありますので、詳細はHuluの公式ホームページにてご確認ください。

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